次期Moto Guzzi のニューモデル?
・つい先日モトグッツィから「V100 Mandello(マンデッロ)」という新設計の「水冷」縦置きVツインエンジンを搭載したモデルが発表・販売されましたよね。 今回、モトグッツィの販売車両として、V100以外に新たな噂が浮上しています。
・そのバイクの名前は「V850X」なるものとされ、現在ホモロゲーションに認定されているようです。motorradonline.deの記者ウリさんとイェンスさんによる記事で、個人的に気になるところを中心に、私の意見や感想を含めてまとめました。
V850XのベースはV7シリーズ?
・ モトグッツィのV7は、2008年に名前としては復活し、V7シリーズとして売られていました。
・V7は現在に至るまでアップデートを着々と進め、今では2021年モデル(日本では今年モデルからかな?)から、モトグッツィV85TTの850ccエンジンを搭載するようになっています。V7という名前は歴史のある名前で、1970年代ごろに大成功したモトグッツィのバイクでしたが、当時の排気量は750cb(748cc)でした。そこから2008年ごろに復活し、744ccのV型縦置きツインエンジンをアップデートしてきました。現在は、どんどん排気量が上がってきており、最新モデルでは853.4cc(65HP)とかなりエンジンもパワーアップしています。
・このV85TTの縦置きV型2気筒エンジンは、排気量だけみるとV9ボバーと同排気量なのですが、最新のV7に積まれたエンジンは、V85TT用に作られた完全新設計エンジンなので、当初のV9ボバーの850ccエンジンよりもかなり馬力が上がっています。
・今回リークされた名前「V850X」から、上記写真のV85TTのエンジン(車体も?)をベースにしたモデルであることが予測されます。
・現在はリーク元記事が削除されてしまっているのですが、この新型V850Xのデザインは、「ミゲル・ガッルッツィが担当し、型破りで、生意気で、革新的で、もはやV7のクラシックな外観とは何の共通点もないもの」とされています。信憑性は不明ですが、このリーク文書から考えると、V850XのエンジンはV85TTベースで、かつV7のヒストリーから脱却したモデルになるのでしょうか。
V850Xはどんなバイク?
・個人的にはV850Xというモデル名の末尾につく「X」から、いわゆるクロスオーバー的なモデル…一応フラットダートレベルのオフロードも行けるが、基本はオンロードのホンダの750Xのようなタイプかなぁと想像しています。
・また、アプリリアにはフロント21インチのトゥアレグ660がありますし、モトグッツィにはフロント19インチのV85TTもあります。こうなると、新しく出るかつ名前の「X」から、前後17インチだけど、オフも少し走れるようなクロスオーバー系かスクランブラー系のバイクかなぁと個人的には思います。
・消されたページによっても、V850Xはスクランブラーとして扱われていたようですが、その際の技術データを見ると、むしろライトツーリングバリエーションやクロスオーバーの可能性が示唆されています。V850Xの車重は198kgと、V7より10kg軽く、積載許容重量が140kgとV7よりも少し多めに積めるようになっているそうなので、もしV850Xが発表されるのであれば、既存のV7の上位互換?継続モデル?になりそうな予感もします。
・ただモトグッツィの歴史を考えると、前述の通り「V7」という名前には歴史的な価値があるので、残したいのではないかなとも思います。車体としては、新型V850Xは全長は2,140mmで、V7の全長2,165mmよりも少しだけですが短いようです。
・V7とV850Xのホイールベースが同じ1,450mmらしいですが、これはV850Xがリアエンドを短くして調整している可能性があるようです。このあたりを考えると、基本はツアラー的な乗りやすさがあり、V7よりも軽く扱いやすい、全長もやや短めで小回りがききそうなバイクになるのかなと思います。…ということは、クロスオーバーというよりは最初の予想通り、スクランブラー系ですかね!
・なお、モトグッツィ社自身はそのようなモデルが来ることを否定しているようなので、真偽はいかに?ただ、すでにイタリアの特許庁には「V850X」というモデル名が登録されているため、来年以降により形などが明らかになると思われます。楽しみですね!