【世界初?】ハブレス式後輪と全固体電池が売りの「Verge Motorcycles」【電動バイク最先端】

Verge Motorcyclesとは?

Verge Motorcyclesは、「フィンランド」発祥メーカーとされています。

・2018年ごろ
フィンランド発の電動バイク開発プロジェクトとして、RMK E2の名で姿が知られるようになります。

・2019年11月ごろ
EICMA 2019の時期に、RMK VehiclesがVerge Motorcyclesへリブランディングし、RMK E2は量産モデルVerge TSとして展開する流れが報じられます。

・2020年ごろ
Verge TSとして予約や仕様情報が広がり、量産に向けた動きが継続します。

・2022年7月
製造拠点側の法人として、エストニアのVerge Motorcycles OÜが登記されます。

・2022年11月
公式発表として、Verge TSとVerge TS Proのシリーズ生産開始がアナウンスされます。

・2023年ごろ
公式ページで、Verge TS Proは2023年にシリーズ生産が始まったと説明されています。

・2025年10月
エストニア法人Verge Motorcycles OÜの株主として、フィンランドのVerge Motorcycles が100%で記載。

・2026年1月
公式プレスリリースで、固体電池技術を導入したモデルが顧客向けに販売可能になったと告知された。👈今ここ

*生産国は「エストニア」とのこと。

公式のグローバルサイトはこちら➡ https://www.vergemotorcycles.com/gl_en/

Verge Motorcyclesの特徴

世界中に電動バイクメーカーはたくさんありますが、その中でもかなりクセの強いメーカーですね。

というのも、注目を浴びた特徴として、

①全固体電池採用の市販EVバイク(メーカーは世界初と主張)

②ハブレス氏式の後輪

が挙げられます。

全固体電池で勝負する電動バイクメーカーですが、見た目のインパクトだけではなくて、車体の設計思想そのものもかなり独特ですね。

この記事ではVergeの特徴と主力モデルTS Pro TS Ultraをざっくり整理しつつ、話題になりやすい全固体電池についても現実目線でまとめます。

*なおスペックや販売地域の条件は変わる可能性があるため、興味があるかたはご自身で最新の公式情報を見ていただければと思います。

Verge Motorcyclesの「デザイン」と「機能性」

デザイン上、一番わかりやすいのは上記の後輪の構造ですね。

後輪の中心が空洞に見えるいわゆるハブレス式のデザインで、ここに駆動系の思想が詰まっています。

Vergeが強く押しているのは、駆動ユニットを後輪側に集約しつつ、車体中央の空間を作りやすくしてバッテリーを車体全体に統合するという考え方です。

エンジン車のレイアウトを引きずらず、EVバイクとして基本からしっかり作っているメーカーといえます。

結果として、見た目の派手さ以上に、重量配分やパッケージングで勝負できるバイクになっているのではないかと思います。

メーター回りのデザインもかなりEVっぽくていい感じですね。このあたりはエンジン車にできない構造ですね。

TS ProとTS Ultraの違い(スペック比較表)

市販バイクとしては、TSシリーズがあります。

このTSシリーズは、

①TS Pro……実用も意識した上位モデル寄り

②TS Ultra……フラッグシップモデル

といった感じでしょうか。

項目 Verge TS Pro Verge TS Ultra (フラッグシップ)
最大トルク 1000 Nm 1200 Nm
最高速度 200 km/h 200 km/h
0から100 km/h 3.5 秒 2.5 秒
最高出力 102 kW 150 kW
航続距離 最大 最大600 km (バッテリー33.3 kWh時) 600 km以上
市街地 高速 推定 市街地 600 km  高速 315 km 市街地 600 km以上  高速 315 km以上
EU規制レンジ表記 Annex VII TBC 型式認証未完了
バッテリー容量 20.2 kWh または 33.3 kWhを選択 33.3 kWh
バッテリー種別 全固体電池 Donut Lab 全固体電池 Donut Lab
充電端子 方式 CCSポートで、AC と DC急速充電 CCSポートで、ACとDC急速充電
車載AC充電 3.5 kW 3.5 kW
DC急速の目安 20.2 kWhは最大100 kW /33.3 kWhは最大200 kW
急速充電の説明 最短10分? 0~80%は25分の説明あり(10分の表記もあり)
車体サイズ 重量 シート高780 mm、ホイールベース1607mm、車重235 kg
キャスター角 25度 20.5度(誤表記?)
ブレーキ 足回り Öhlins Wilbers と Brembo Öhlins Wilbers と Brembo
駆動の特徴 ハブレス構造の後輪駆動(チェーン不要でメンテ削減)
ライドモード Range Zen Beast Custom カスタムモード含む説明あり
回生ブレーキ あり
ABS トラクション ABSあり トラクションや出力制限の調整に言及
快適装備 グリップヒーター、クルーズコントロール、収納 ← + 鍵付き収納、USBタイプC
シート構成 ライディングポジション調整の説明あり 1人乗り前提?
ソフト OTA OTA更新あり
安全センサー 標準安全装備中心 6カメラ、前後2レーダーなどの支援機能
価格 29,900ユーロ~(日本円換算 約520万円~)

Donut Labの全固体電池?

全固定電池の供給元としては「Donut Lab」とされています。

このDonut Labはフィンランド発のEV技術スタートアップで、Vergeの子会社とされています。

車両メーカーというより、電動パワートレインと電池を含む中核コンポーネントを外販する側の会社、という理解が近いと思います。

モーター、バッテリー、制御ハードとソフトをまとめて設計して、車両側の統合作業を減らすという思想を強く打ち出しています。

この会社には、主に3つの柱があります。

①ドーナツ形のモーター
名前の通りドーナツ形をコンセプトにしていて、ホイール周りに組み込みやすい構造を売りにしています。バイクだけでなく、他のモビリティに横展開できる前提の見せ方です。

②統合プラットフォーム思想
モーター単体ではなく、制御ユニットやソフトも含めてセットで提供する方向性です。要するに部品単品売りではなく、動力の中枢を丸ごと提供して開発工数を圧縮しようという考え方ですね。

③全固体電池(Donut Battery)
全固体電池を大きな看板にしています。エネルギー密度、充電時間、寿命などでかなり強い主張を出していますが、正確な性能についてはまだはっきりと表記はできないことが多そうです。

まとめ

Vergeの魅力は、後輪が空洞に見えるデザインだけではなく、駆動系の置き方と車体設計をEV前提で組み替えている点にあると思います。

そこに全固体電池を前面に出してきたのは、航続距離と充電の弱点、安全性など、電池側から突破したいという意思表示にも見えますね。

ただ、全固体電池は言葉の期待値が高すぎる分野です。スタートアップで一気に開発した感がやはりありますね。全固体電池の安全性などはかなり研究されていて、あきらかにリチウムバッテリーよりはよくなっているのですが、実際の話はどうなっていくことやら。

今後、ほかのバイクメーカー大手の動きに注目ですね!

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