「KLE」とは—? KLE500のネーミングの歴史
・まず「KLE」という名前がどこから来たのか、原点を押さえておきます。
・KLEは1991年に欧州中心で登場した中排気量デュアルスポーツ「KLE500」に端を発し、2007年まで続いた結構歴史の長いネームです。
・当時の「KLE」シリーズと言えば、「舗装だろうと未舗装だろうと、気楽に入っていける」といった、まさに「行けるところはどこでも」というバイクでしたね。
・最近は言わなくなりましたが、当時は「デュアルパーパス」とか「アルプスローダー」とか言ってましたよね。
・車名はその後、よりオンロード寄りの「Versys 650(型式記号でKLE650と表記されることがありますが)」に受け継がれます。
・歴史としては、1991–2003年の前期、Euro2対応を含む2005–2007年の後期、という2期で活躍していたバイクです
(国内では排気量を落としたKLE400も存在していました)
・当時の「KLE500(旧)」は、EX/GPZ系ベースの「並列2気筒498cc」をスチールフレームに載せていました。
・前21インチ/後17インチは今回のティザーの新型KLEと同様ですね。
・モデル末期には欧州排ガス対応のため外装や細部を改め、結果的に2007年で終了、そしてその後はVersys 650が舗装メインのいわゆる「クロスオーバー」とか「アドベンチャーツアラー」といったモデルとなりました。
<おまけ>
画像引用元:https://bike-lineage.org/kawasaki/ninja400-650/kle400.html
・当時のカタログをみると、何の鳥?とにかく昔のカタログはメーカー問わず面白いものが多いですね。
現行Versys 650はどんなバイクか?
・本題前に、ここで一度、現在の「Versys 650(2025年型)」を確認しておこうと思います。
画像引用元:https://www.kawasaki.eu/en/Motorcycles/Adventure_Tourer/Versys_650_2026.html
・ご存じの通り「Versys650」は、オンロード寄りのアドベンチャーツアラー(ほぼアドベンチャー要素なし)で、前後17インチのキャストホイール、ロングトラベルのサスペンションという、長距離の安心感と舗装路の軽快さを主眼にした設計となっています。
・2022年の大幅アップデートで4.3インチTFT(スマホ連携)とKTRC(2モードTC)と一気に現代化が進みました。
・「Versys650(2025)」と当時の「KLE500(2005)」の比較表↓↓
項目 | Versys 650(2025年型, EUサイトより) | KLE500(2005年型) |
---|---|---|
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC並列2気筒(8バルブ) | 水冷4ストDOHC並列2気筒(8バルブ) |
総排気量 | 649 cm³ | 498 cm³ |
最高出力 | 49 kW(約67 PS)/ 8,500 rpm | 35 kW(約48 PS)/ 8,000–8,500 rpm |
最大トルク | 61 N·m / 7,000 rpm | 約41 N·m / 7,500 rpm |
変速機 | 6速 | 6速 |
フレーム | 高張力鋼ダイヤモンド | 鋼管ダブルクレードル |
フロントサス | 41mm倒立(右:伸側/左:プリロード調整) | 41mm正立テレスコ(ストローク約220 mm) |
リヤサス | オフセットレイダウン(リモート式プリロード) | ボトムリンクUni-Trak(プリロード調整) |
ブレーキ(前) | 300 mm セミフローティングダブルディスク+2ピストン | 300 mm シングルディスク+2ピストン |
ブレーキ(後) | 250 mm シングルディスク | 230 mm シングルディスク |
ホイール | 前17(キャスト)/後17(キャスト) | 前21(スポーク)/後17(スポーク) |
タイヤサイズ | 前120/70 ZR17(58W)/後160/60 ZR17(69W) | 前90/90-21/後130/80-17 |
全長 | 2,165 mm | 2,215 mm |
全幅 | 840 mm | 880 mm |
全高 | 1,360 mm(スクリーン上げ時 1,420 mm) | 1,270 mm |
ホイールベース | 1,415 mm | 1,510 mm |
シート高 | 845 mm | 850 mm |
最低地上高 | 170 mm | 180 mm |
燃料タンク容量 | 21 L | 15 L |
車両重量 | 219 kg(装備重量) | 181 kg(乾燥)※満油時おおむね200 kg前後 |
電子装備 | KTRC(2モード)、ABS、4.3インチTFT+スマホ接続等 | —(当時装備なし) |
EICMA 2024 箱に入ったKLEをお披露目
・2024年11月(EICMA 2024)で、カワサキは異例の“箱展示”を行いました。
引用元:https://enduro21.com/en/bikes/latest/kawasaki-tease-kle-650-twin-cylinder-rally-style-adventure-bike
・会場に置かれた大箱からスポークホイール(シングルディスク)装着の前輪が飛び出していましたね。
・箱の側面には「Life’s a rally」と「KLE」の文字が。
引用元:https://www.theriders.com.br/eicma-2024-uma-surpresa-a-caminho-kawasaki-kle500/
・エキゾーストは二本のヘッダーが見える構成で、並列ツインと推測されてました。
・1年前の当時(ネット)では「Versys650の新型?」「リッタークラス?」「ミドルのninjaエンジン?」みたいな感じで盛り上がっていましたよね。
・海外媒体もKLE復活!と盛り上がっていました。そのときからすでに1年後(EICMA2025)で発表だろうと予想されていましたね。
現時点でのティザー動画からわかること *2025年10月22日時点
<確定していること>
・名前「KLE」がつく…
・前ホイールは21インチのスポークホイール(シングルディスク)
・エキゾーストは二本ヘッダー(並列ツイン)
・公開日:テイザーより「2025年10月24日(欧州時間)」
<高確度の推定 *多くのメディアが報道していること>
・エンジンはNinja 500系(451cc)水冷ツインエンジン
・ヘッドライトはninjaシリーズ?
引用元:Kawasaki公式youtubeのティザー動画
・スチールスイングアーム?
・フロントはローフェンダー(嘴はなし?)
引用元:Kawasaki公式youtubeのティザー動画
・オフ寄り(Versysよりダート重視):21インチ前輪+前シングルという構成
・映像の舞台(ダート)からの総合判断
<未確定の情報>
・スペック全般
・価格や導入時期など
*上記情報は2025年10月22日時点です。ご注意ください。
2026 KLE500の発表までの流れ(まとめ) *更新中
・そろそろ本題の新型「KLE500(KLE400)」に戻ります。
・時系列的に書いていくと、
①2024年11月(EICMA 2024):新型KLE「Life’s a rally」の箱からフロントが見える展示、21インチ相当スポーク前輪、二本のヘッダー。
②2025年10月上旬:ティザー第1弾(走行断片・前21インチ/スポーク・前シングルからEICMA)
③「EICMA 2025」での正式発表観測が広がる。
④2025年10月21日:ティザー第2弾公開。「2025-10-24公開」をアナウンス。海外メディアが相次いで報道。