CFMOTO「V4 SR-RR PROTOTYPE」 中国発のV4リッターSS ~簡単に概要~
・EICMA2025で発表されました。CFMOTO「V4 SR-RR PROTOTYPE」


引用元:https://www.cfmoto.com/global/media-center/news/news/eicma-2025–are-you-ready-for-us–cfmoto-is-set-to-take-centre-s.html
・「CFMOTO V4 SR-RR PROTOTYPE」は、CFMOTOのスポーツモデル「SR」シリーズの頂点に位置づけられるフラッグシップモデルの試作車(プロトタイプ)です。
・CFMOTO公式や各国メディアによると、V4 SR-RRのエンジンは新開発の90度V4・997ccで、最高出力は210psを超え、車両重量200kgを切るとされています。
・公式でパワーウェイトレシオは1kg/ps未満とも明言されているので、現行リッターSSのトップクラスと同水準ってことですね。
・フロントの巨大なウイングレットは速度や状況に応じて角度が自動調整する——つまり「空力効率とスタビリティを両立するための可変ウイング」です。
・車体はアルミフレームに、セミアクティブ電子制御サス、Brembo Stylemaキャリパー、フルチタンAkrapovičマフラーといった構成で、IMUベースのフル電子制御スイート搭載(予定)と、至れり尽くせり!
・昨年のEICMA2024で展示されたコンセプトモデル「Master of Speed」やV4エンジン単体展示を、かなり現実的な形(市販化レベルに近い?)に落とし込んだモデルですね。
・すでにヘッドライトやミラーも備えているので、「ショー専用」というより量産化を視野に入れた一歩手前の段階に来ている印象があります。
・ただし、現時点ではまだ名前にもあるように「プロトタイプ」ということもあり、詳細スペックはほとんど公開されていません。
現時点で分かっているスペック
・CFMOTO公式リリースや複数メディアではっきり数字として出ている部分だけを以下に整理します。
エンジン形式:新世代90度V型4気筒(V4)
排気量:997cc(公式リリース・webオートバイなど)
最高出力:210ps超(157kW超)(クランク出力・CFMOTO公称)
車両重量:カーブウェイトで200kg未満(燃料・オイル込みの走行可能状態)
パワーウェイトレシオ:1kg/ps未満(ドライ+レーシングマフラー仕様で0.86と発表)
最高速:300km/h超を想定(イタリア現地メディアの表現)
サスペンション:前後セミアクティブ・サスペンション(ブランド名は未公表)
ブレーキ:Brembo Stylemaキャリパー装備とする記事が多数
エキゾースト:Akrapovičのフルチタンシステム装着(展示車)
空力:電動可変ウイングを備えるアクティブエアロ
電子制御:6軸IMUベースのフル電子スイート(トラコン/コーナリングABSなど)を搭載予定
まだ公表されていない(あいまいな)部分
最高出力回転数・最大トルク値
ボア×ストローク・圧縮比
正確なレブリミット(何rpmまで回るのか)
ギアレシオやファイナルのセッティング
電子制御のモード数・細かい機能(エンブレモードやローンチ制御の詳細など)
市販化された場合、今回の装備(サスペンション/ブレーキブランドなど)がこのまま維持されるのかどうか ですね。
エンジン:自社開発90度V4エンジン(210psオーバー?)
・搭載されるエンジンは完全新設計の90度V型4気筒・997cc
・これまでCFMOTOは並列2気筒や単気筒でのスポーツモデルを展開してきましたが、V4は同社にとって初の試みになります。
・CFMOTO公式によるとこのV4ユニットは逆回転クランク(MVアグスタのやつ?)を採用し、最高出力は210HPオーバーと公開されています。
・まだ最高回転数やトルク値は出ていませんが、「高回転域での伸びと中速トルクの両立を狙った設計」という説明がされていますね。
・CFMOTOはすでにMoto2やMoto3に参戦しており、このV4についても「将来のレース活動」を見据えたエンジンであるってことでしょうね。
・WSBKや耐久レース、ゆくゆくは「MotoGP参戦のベースになるのでは?」という憶測が、海外フォーラムで早くも飛び交っている状況です。かなり現地でも熱量強めみたいですねぇ…見た目カッコいいですよね…

車体・足まわり:セミアクティブサスなど
・フレームはフロントフレーム形式のアルミフレームとのうわさ
*エンジン上部にフレームを載せるいわゆる「フロントフレーム」+エンジンも車体の骨組みとして荷重を受ける形になっていますね。
・スイングアームは片持ち風デザインのアルミ製で、写真を見るかぎりかなり長めに取られており、高出力をきっちり路面に伝えるための設計になっているように見えます。

・サスペンションは前後ともセミアクティブ(電子制御):減衰力を走行状況に応じて変化させるタイプ?
・展示車には高級サスペンションブランドのロゴが見えますが、市販版でも同様のブランドになるのか、あるいはCFMOTO独自仕様になるのかはまだ確定していません。
・ブレーキはBrembo Stylemaキャリパー+大径ディスク
・エキゾーストはAkrapovičのフルチタンを採用

・「部品構成だけ見れば、欧州プレミアムブランドの最上位SSと肩を並べるスペック」と言っていい内容になっています。
・インド資本となった英国プレミアムブランド「Norton」のV4スーパースポーツ「Manx R」と同時期に発表されましたので、同クラスのV4ということでてみたいですね。
電動ウイングによるアクティブエアロ!
・このマシンで一番目を引くのは、やはりフロントカウル両側に装着された巨大な電動可変ウイングレットですね。

・多くのスーパースポーツが固定式のウイングを採用する中で、V4 SR-RRは速度や状況に応じて角度を変えられるアクティブエアロを搭載してきました。
・会場ではデモンストレーションも行われており、航空機のフラップのようにウイングが動く様子が公式動画でも確認できます。
・高速域ではウイングを起こしてダウンフォースを稼ぎ、ストレートなどでは寝かせて空気抵抗を抑える――といった制御を電子的に行うということですね。

・四輪のハイパーカーではすでに一般的な技術ですが、二輪でここまで大がかりなアクティブエアロを量産前提モデルに積んできた例はまだ多くありませんよね。
電子制御:IMUベースのフル電子制御
・電子制御についても、CFMOTOは最初からフル盛り路線で来ています。
・6軸IMUをベースにした最新世代の電子制御を採用し、コーナリングABS、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、パワーモード切り替え、エンジンブレーキ制御、ローンチコントロール(搭載予定)
・といった機能をまとめて管理するプラットフォームが搭載される予定です。

・大型フルカラーTFTメーターやスマホ連携なども当然のように盛り込まれる予定
デザイン:Master of Speed 直系の近未来レーサー?


・スタイリングは、昨年のコンセプトモデル「Master of Speed」からの流れを汲みつつ、かなり現実的なレーサーレプリカのフォルムに落ち着かせた印象です。
・低く長いノーズと大きなウイング、タイトに絞り込まれたサイドカウル、短く跳ね上がったテールまわりなど、雰囲気としてはほぼWSBKレーサーそのものと言っても大げさではありません。
・正直、ぱっと見で「中国メーカーだから」という印象はほとんどなくなってきますよね。。
・250SR-S のデザインも欧州ぽいですよね。キスカデザインだったと思うので、もう見た目で中国感は出てないですよね。
・欧州製のフラッグシップSSの列に並べても違和感のない仕上がりになっているんじゃないでしょうか?
・ただ、信頼性はどうでしょうね、、、
市販化の可能性? いつ発売?
・現時点では名前どおりプロトタイプという位置づけですが、装備内容や仕上がりを見るかぎり将来的な市販化をかなり真剣に見据えたマシンだと感じます。
・メーカー側も「将来の量産モデルに直結する開発プラットフォーム」というニュアンスで説明しています。
・なので、タイミングとしては早ければ 2026〜2027 年ごろに、まずは欧州や中国本国向けの少量生産モデルとして登場する可能性が高いのではないでしょうか。
・このあたりでMotoGPもがらっとルールも変わりますし、SBKかどっちかに本格参戦でしょうかね。
・ライバルとして意識しているのは、スペック的にもキャラクター的にも、ドゥカティ Panigale V4 やアプリリア RSV4、ヤマハ YZF-R1、ホンダ CBR1000RR-R Fireblade、カワサキ ZX-10R など、200ps クラスの欧州&日本のリッターSS ですね。
・その中でも V4レイアウト+アクティブエアロという組み合わせから見ると、特に Panigale V4 と RSV4 をかなり強く意識しているように見えますね。
世界のSNS・掲示板の反応
・公開すぐにもかかわらず、世界中のSNSや掲示板、海外メディアでは熱い議論が始まっていますね。
・雰囲気をつかみやすいように、ざっくりトーン別に整理してみます。
① 素直に盛り上がっている層
・「997ccで210馬力オーバーはヤバい」「中国メーカーがここまでやるとは思わなかった」といった驚き系コメント
・InstagramやTikTokのショート動画では、EICMA会場でV4 SR-RRを撮影したリールがすでに数万〜数十万再生クラスになっている投稿もあります。
・「見た目はほぼWSBKマシン」「675SR-Rからここまで一気に来たのは素直にすごい」といったポジティブな声
② 懐疑的・様子見派
・「210ps&200kg未満なんて本当に量産できるのか?」「カタログスペックだけ先に走っていないか?」という冷静なコメント
・「アクティブウイングの耐久性や故障時どうなるの?」「街乗り派には完全にオーバースペックでは?」といった実用面の疑問
・一部では「デザインが欧州SSの寄せ集めっぽい」「まだ中華ブランドの信頼性が心配」という声もあり、根強い警戒感も見えます
③ レース妄想勢&ガチ勢
・WSBK系フォーラムやRedditでは、「このV4でCFMOTOがSBKに来るのか?」というスレッドが早くも立っています。
・「Moto2/Moto3の次はSBK、その先にMotoGP参戦があるのでは」という長期シナリオを語るコメントも多数あります。
・13x のようなレース系フォーラムでは、「スペア供給とサポート体制次第ではクラブレースで乗ってみたい」というガチ勢の声も出ています。
・全体としては、スペックとチャレンジ精神を評価する前向きな反応と、「本当にこのまま市販できるのか?」という冷静な視線が入り混じった状態ですね。
・少なくとも「話題性」という点ではEICMA 2025でもかなり上位の盛り上がりをみせている一台だと言えそうです。